不動産投資の観点から2019年路線価をどう見るか

インバウンド需要の高まりから路線価が引き続き上昇しておりますが、このデータは注意をしながら受け取る必要があります。

 

路線価が上昇しているのは何度もコラムに書いている通りですが、インバウンド需要のあるエリアに限定されています。それも多くの場合に駅からの距離の近い商業要素の高い物件が多いことです。

 

インバウンドで盛り上がっている北海道でもニセコ等のエリアは開発が進んで上昇してきましたが、それ以外のインバウンド需要が低い他の北海道のエリアは置き去りにされています。

 

都心商業地の不動産開発
都心商業地の不動産開発

 

 

 

2019年路線価の全体的傾向

 

訪日客が増加している大分県などがマイナスからプラスに転じた一方、下落したの県も27県ありました。このうち22県で下落幅が縮小し、大都市圏や集客力のある観光地と、それ以外の二極化傾向は続いています。

 

東京、大阪、愛知等の都道府県別では19都道府県が上昇しました。沖縄県はなんと8.3%も上昇したそうです。

 

北海道ニセコの不動産投資
北海道ニセコの不動産投資

 

 

 

2019年路線価トップ

 

トップは34年連続で東京都中央区銀座5の文具店「鳩居堂」前。1平方メートル当たり4560万円の路線価は3年連続で過去最高という事です。実際に売買されたらその数倍だと思いますが、売りにでませんので・・・

 

 

宇都宮売りビル
宇都宮売りビル

 

 

東京都心部の路線価

 

2020年に東京五輪・パラリンピックを控えた首都・東京は18年比で4.9%上昇しました。地点別では近年、お洒落なイメージの定着しつつある北千住駅前の上昇が目立ちました。

 

足立区千住3の北千住駅西口駅前広場通りの上昇率は20.1%と高かった様です。複数の路線が乗り入れる利便性の高さから、マンション建設も相次いでおります。

 

ただ、これは東京の俗に言われる「いい所」である山手線内の価格が上昇し過ぎた為に仕方なく外側に流れた投資に引っ張られた点が大きいと私は個人的には思います。

 

五輪にちなんで江東区の門前仲町2丁目が14.3%も上昇したようですが、新築マンションの価格上昇は兎も角、中古マンションの売買は現場の感覚ではあまり活況とは言えないのが現状かと思います。

 

タワーマンションは湾岸エリアを中心にまだまだ供給が途絶えませんので、いつかタワマンバブルがはじけるかと思います。(東京オリンピック前後)

 

足立区の賃貸マンション
足立区の賃貸マンション

 

 

 

地方都市の路線価

 

高知県等の地方都市が久方ぶりに上昇したのも今年の特徴だという事ですが、高知の場合には南海トラフ地震への備えの要素等もあり若干特殊です。ただ、高知市の中心部にある商店街の路線価が27年ぶりに上昇したという事です。

 

また、県全体の上昇が0.6%となった大分県ですが大分市や別府市は10%を超える上昇だったようです。これはインバウンドで温泉の魅力やその地域の魅力が見直されたからかと思います。同じ様に、温泉で有名な静岡県熱海市等も4年連続で上昇が続いているという事です。

 

 

開発のために整地された岐阜県の土地
開発のために整地された岐阜県の土地

 

 

宅地全体の路線価

 

日経新聞記事によると全国約32万地点の標準宅地は18年比で1.3%のプラスとなり4年連続で上昇したという事です。上昇率はこの4年で最も高かった様です。

 

地方にも波及しつつある訪日客の増加や再開発などが地価上昇をけん引しているという事です。インバウンド需要に引っ張られる形ではありますが宅地全体も上昇という形になりました。

 

日経新聞記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46787370R00C19A7MM0000/?n_cid=BMSR3P001_201907011100

 

 

北海道小樽の運河
北海道小樽の運河

 

 

まとめ

2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック、2025年大阪万博と日本でイベントが目白押しですが、それに応じてインバウンドの訪問者が増加するに従って日本の魅力ある場所が限定で大幅に上がって行くのは継続すると思います。

 

ただ、一般の方の住む住宅地もドンドン上がると錯覚するのは危険かと思います。2025年には高齢者の人口でさえ減少に転じます。住む人が減り、住む家は必要なくなってきます。土地余り、家余りがすぐそこまで来ております。

世界不動産バブル崩壊

オーストラリアシドニー郊外のエッピングという街の話が興味深いです。ロイター通信によると、エッピングの住宅価格は2017年までの8年間で2倍に上昇していたそうです。それが、17年8月のピークから2割以上下がったそうです。

 

その理由はオーストラリア当局は外国人への融資を規制し、中国が資本流出を規制し、中国人投資家によるオーストラリア不動産投資が減ったことの様です。

 

私は実はこれがオーストラリアだけに当てはまるのではなく、世界中の都市で当てはまるのではと思っております。中国人(中華系の方)が買いあさったエリアの一番はオーストラリアですが、カナダやその他の地域にも影響が出てます。

 

 

アメリカカリフォルニア州の不動産
アメリカカリフォルニア州の不動産

 

オーストラリアの不動産

 

ロイターによると不動産価格がピークを付けた2017年、シドニー郊外の住宅地エッピングには開発業者が不動産を高値で買いあさったそうです。それが今では住宅価格の下落に歯止めがかからず、エッピングはバブル崩壊の震源地とみられるようになったという事です。

 

不動産の買い手は支払い不能になり、一部のプロジェクトは借金を背負った状態。債権者が資金を回収するため、アパートがまとめて売りに出され、この地域の不動産価格をさらに押し下げているとの事。

 

過去27年間一度もリセッション(景気後退)に陥らず拡大し続けてきたオーストラリア経済全体に影響し始めています。

カナダの不動産

 

カナダの大手不動産グレーター・バンクーバー調査では、同市の一戸建て住宅の平均価格が40万カナダドルから175万カナダドルとなり、2002年から上昇している。これは15年で3倍以上に価格が上昇したということである。中国の海外投資抑制がカナダでも影響しているという事です。

 

(ファーウェイの副社長がカナダで逮捕されたことなども今後影響すると思われます。)

 

アメリカロサンジェルスの築100年の戸建てで当社が以前保有
アメリカロサンジェルスの築100年の戸建てで当社が以前保有

 

 

アメリカの不動産

 

当社はアメリカの不動産に関しては2012年前後に2棟購入しましたので、中国人や中華系の方と競合する事が多くありました。また、アメリカでのファイナンスが厳しい時に、シンガポールや香港などではアメリカの不動産のフリッピングファンドのセールスが盛んでした。

 

(アメリカ不動産市場への資金流入の一つがその様なフリッピングファンドでした。)

 

ただ、アメリカのマーケットは大きいという事もあり、現在までの所それ程の影響がある様には見えません。

 

実際、例えば私が購入したオースティン等では2017年に比べて2018年の不動産価格は3%程上昇し、売買数も10%程増加しています。

 

但し、中華系の方の一定程度の投資が入っていた事と日本の大手企業が参入しておりバブル懸念があります。(日本の大手不動産会社は海外投資で高値掴みで有名ですので…)

 

 

アメリカカリフォルニア州不動産
アメリカカリフォルニア州不動産

 

日本の不動産

 

日本の不動産に関しては中華系の方の買いは以前程の勢いはなくなりました。売却される方も多くおります。但し、一定程度のインバウンド狙いの買いは継続的に入っております。(京都町屋、東京浅草、北海道ニセコ等がその代表的なところです。)

 

 

不動産バブル指数

 

UBSグループがリスクをランク付けしている2018年主要都市グローバル不動産バブル指数によると香港、ミュンヘン(ドイツ)、トロント(カナダ)、バンクーバー(カナダ)、アムステルダム(オランダ)、ロンドン(英国)までがバブルリスクが高いとされてます。

 

続いて、ストックホルム(英国)、パリ(フランス)、サンフランシスコ(アメリカ)、フランクフルト(ドイツ)、シドニー(豪)、ロサンジェルス(アメリカ)、チューリッヒ(スイス)、東京が買われ過ぎと評価されてます。

 

香港に関しては60㎡の一般的なマンションを買うのに、一般的な人が年収ベースでの支払いが22年となっているそうです。22年ですよ…日本だと5年、6年を基準に住宅ローンが出て買われてます。

 

このバブル指数の上位の都市は中華系の投資家が好んで買っていました。

 

 

Bloomberg
https://www.bloomberg.com/markets/fixed-income

 

アメリカ不動産投資でトラブルにあった物件
アメリカ不動産投資でトラブルにあった物件 (テキサス州オースティン)

 

 

米中貿易戦争の不動産市場への影響

 

私はこの米中貿易戦争の結果が中国をはじめとする世界各国の不動産市場に下落をもたらすのではと危惧しております。この貿易戦争はマスコミの報道によるとアメリカが優位で中国が厳しい戦いとなっているという事ですが、そのネガティブな影響は中国若しくは中華系の方の投資マインドにマイナスに働きそうです。

 

それが、中国国内の外貨持ち出しの抑制と相まって海外不動産投資の抑制へとつながるでしょうし、ファーウェイの話でもそうですが、アメリカの同盟国や準同盟国での中国製品の締め出しは、引いてはそういった人々の不動産投資の解消につながると考えるのが自然かと思います。

 

自分が彼らの立場だったらと考えて、投資している外国がウェルカムでなくなったら投資続ける理由は減りますよね。少なくとも追加投資をしたいとは思わないかと。

 

ロサンジェルスの夕暮れ
ロサンジェルスの夕暮れ

まとめ

 

米中貿易戦争が端緒となる世界的な不動産価格の下落の影響を日本も避けられないと思います。ただ、それがどの時点で起こるかは今のところ予測出来ませんが…

所有者不明土地措置法で空家不動産は減るのか、不動産投資への影響は

空家不動産に関するニュースで廃墟から探検をしていた若者が転落して亡くなった事をご存知でしょうか?人の土地や建物に勝手に入った人が悪いのですが、一方、空家や廃墟をそのままに放置していた方に全く落ち度がなかったとは言えないかと思います。

 

廃墟での事故の記事はこちら
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190519-00022369-tokaiv-soci

 

そんなニュースがあるのと時を同じくして、5月17日に所有者不明土地措置法が国会通過。所有者不明の土地の売買に関して一部法制化されたという事です。

 

 

東京都内の空家戸建て(所有者不明土地か…)
東京都内の空家戸建て(所有者不明土地か…)

 

所有者不明土地

 

廃墟等の放置された不動産が上記の様な悲劇をもたらすのみならず、管理不十分な所有者不明土地は様々な問題を引き起こします。5月18日付の日経新聞によると、「相続で700人の共有になり、役10人の所在地が不明等のケース」もあるようです。

 

所有者不明土地がもたらす問題が顕著に取り上げられたのが東日本大震災の時でした。震災前は海に近いエリアが職住一体で利便性が高く、多くの人々はそのエリアに住んでおりました。

 

ところが、東日本大震災によって発生した津波のお陰で、職住を分けようという考えに至りました。漁業やその加工業の仕事は海沿いで行い、住居はその当時は山林等の未利用地を開発して住居エリアを造ろうという考えでした。

 

その際に立ちはだかったのが、相続等で所有者が不明となった所有者不明土地の存在です。所有者不明土地はその多くは相続人等の所有者を辿る事が出来ますが、その為には多大な時間と労力と費用が掛かります。

 

また、中には所有者不明土地に相続人がいない等の状態に直面する場合もありました。いずれにしても、今回の震災に対応しての開発をするのに、所有者不明土地は壁となって立ちはだかりました。

 

 

開発のために整地された土地
開発のために整地された土地

 

 

所有者不明土地のもたらす問題

 

所有者不明土地のもたらす問題は、震災等の災害時のみならず日本全国で静かに進行しております。所有者不明土地は現在九州の面積を超えて、今後は北海道の面積を超える広さになって、それが拡大し続けていると言われております。(一般財団法人国土計画協会で行われている「所有者不明土地問題研究会」の調査による)

 

所有者不明土地は多くの場合に相続が理由となっております。相続によって遺産分割協議の話し合いがつかない事でみなし共有という状態で不動産が放置されるのが一番の原因と言って良いかと思います。

 

東北の場合等では当初全く価値を持たなかった山林などの土地が、大震災の為皮肉にも価値を持つ土地と変わった事で権利の調整も手こずりました。

 

東京都内等の私の周りでも、東京都心にも関わらず蔦やその他の植物が建物に絡みつき数十年は人が出入りしてなかったのではという不動産に出くわすこともあります。それらの所有者不明土地は空家問題を引き起こし、地域の治安を悪化させ、防災に弱い街を造る原因になっております。

 

 

新宿区の相続物件解体準備中
新宿区の相続物件解体準備中

 

所有者不明土地措置法とは

そこで所有者不明土地措置法(正式名称:所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法)が出来たわけですが、その条件を満たす土地は全国の1%程度に留まるという事で膨大な所有者不明土地問題の解消には程遠いという事です。

 

そこで今後は予防策として2本柱の対策を考える様です。

 

1.所有者不明土地をつくらない仕組み

2.相続登記を義務化、土地所有権の放棄を認める

 

所有者不明土地を活用する仕組み

 

・共有者が不明でも広告・供託等で利用可能に

・所有者が不明でも水道管などの設置可能に

 

東京のマンション
東京のマンション

 

まとめ

冒頭にも指摘しましたが、空家は事件や事故の原因ともなりますし、災害時には誰も管理をしていない土地建物なので災害を拡大する要因にもなります。今後空家問題や所有者不明土地の問題は日本全体の問題であります。

 

空家対策で先行するイギリスでは一定の手続きを経て自治体が利用権を収容できる強い権限の制度があるそうです。日本でも参考に出来るのではという事です。

 

不動産投資という点では空家が多い自治体での不動産投資はリスクが他よりも
高いとも言えると思います。

空家総数過去最高

GW中の新聞記事で不動産関連では総務省発表の空家データに関してが最も気になるものでした。

 

共同通信社の4月26日の配信によると、全国の空き家数は2018年10月1日時点で846万戸と過去最高になったことが26日、総務省の住宅・土地統計調査(速報値)で分かった。5年前の前回調査に比べ26万戸増加した。

 

 

その後同日に日経新聞が、5月5日に朝日新聞が記事を書いておりますので、その辺を踏まえて解説いたします。

 

東京都内の空家戸建て
東京都内の空家戸建て

 

空家処理の現状

 

こちらは日経新聞の記事が詳しく出ておりますが、15年に空き家対策特別措置法が施行されて以降、市区町村が修繕や撤去を所有者に特定空家として勧告した物件は昨年10月初めまでで708件。

 

それでもらちが明かないと、解体などの代執行に踏み切った物件も118件あるそうです。

 

ただ、これは現状の空家の総数や増加数からすると非常に低い割合になります。要は、行政の対応が空家数の増加に全く追いついていっていないのが現状です。(全体の増加が26万ですから…)

 

新宿区の相続物件解体
新宿区の相続物件解体

 

都道府県別の空家率の推移

 

 

こちらも日経に詳しく出ておりますが、空家率のランキングは1位が山梨県の21.3%で以下20.3%の和歌山県、19.5%の長野県、19.4%の徳島県、18.9%の高知県と続きます。

 

一方、空家率が今のところ低いのは、埼玉県の10.2%、次いで沖縄県の10.2%、東京都の10.6%、神奈川県の10.7%で愛知の11.2%と続きます。

 

全体的に人口流入超過の自治体が空家率の低い所として見られます。

 

日経新聞の記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44287370W9A420C1EA2000/

 

ただ、これも日本全体として考えたらどうなの?っていう話になります。空家率が低い自治体があったとしても、それは他からの流入によって賄われており日本全体の人口減少と住宅過剰は変わりません。問題の付け替えでしかないのです。

 

人口減少と空家増加から来る工場の閉鎖
人口減少と空家増加から来る工場の閉鎖

 

 

空家特例の延長

 

税制上のメリットが空家を売却した場合に得られる空家特例があります。空家を減らす為に政府が作った制度です。

 

 

当社のお客様でも実際に利用したり、利用を検討された方がおりますが、意外とハードルが高いのがこの特例です。国や自治体も野放図に税額が減少する制度をするわけにもいかないので、空家特例の判定はかなり厳しいものとなります。

 

 

その厳しい要件は以下の点になります。

1. 家を受け取る日の直前まで、家を渡す人(親など)が住んでること。

 

2. 家を渡す人(親など)以外の人が住んでない家であること。

 

3. 家は1981(昭和56)年5月31日以前に建てられたこと。

 

4. 家を受け取ってから売るまでのあいだ、仕事に使ったり、人に貸したり、誰かが住んだりしてないこと。

 

5.自身で空家を解体して土地として売却しなければならないこと。

 

国税庁HP空家特例
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm

 

上記の要件が意外と厳しいので、空家特例をお勧めしなかったケースも御座います。実際のケースとしては空家特例に該当する空家かどうかの判定を市区町村等の自治体の認定をもらってそれから税務署に書類を持ち込みます。

 

 

その際に、税務署と市区町村の間の力関係なのか、市区町村は非常に厳しい判定を行います。

 

 

また、解体を誰が行うかによって空家特例が使えるか否かが決まります。不動産売買とも関係するので解体費を前払いする等意外とハードルが高い点もあります。

 

 

ただ、今後の税制改正で以下の点が変更になるようです。

 

 

【税制改正での変更点】

 

1. 期間が4年延長されて、2023年12月31日までになる。

 

2. 介護認定を受けてから老人ホームに入っても、空き家特例が使えるようになる。

 

3. 使用の制限については「老人ホームに入ってから家をもらうまで」になる。

 

若干、空家特例は利用しやすくなりますが、実際の運用がどうなるのかはこれからかと思います。

 

人口2/3減少時代の到来と「新」成長戦略
人口2/3減少時代の到来と「新」成長戦略

 

 

 

空家不動産は今後も更に増える

 

国や地方自治体の努力は兎も角、野村総研等の統計上の予想では空家は今後も増え続ける事になります。2030年を超える頃には3戸に1戸が空家になる時代が全国的には到来します。

 

先日、私は野村證券主催の人口動態に関わるセミナーに参加しましたが、2100年までの長期トレンドでは江戸時代からの日本の人口の長期トレンドに落ち着くという試算が述べられました。それによると、2100年前後では日本の人口は5000万人前後となり、現在の3分の1近い人数となってしまうという事です。

 

100年住宅を建てるのも良いのですが、100年後にはその住宅を使う人がいない事を考えるべきかと思いました。

 

(総務省の統計によると「住宅総数」も179万戸多い6242万戸と過去最多を更新した。住宅総数、空き家数、空き家率とも伸び率は落ちてきたものの、右肩上がりは続くという事です。)

人口減少のトレンド
人口減少のトレンド

 

 

レオパレス問題、スルガ銀行問題とアパートローンの今後

「レオパレス混迷深まる」という記事が3月7日の日経新聞に出ておりました。レオパレス関連のアパートローンの融資残高が2兆円になるという記事が出ておりました。単なる一企業の不正を通り越して多方面に影響を与える問題になりつつあるなという感じです。

 

「レオパレス混迷深まる」はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO42127370W9A300C1TJ2000/

 

 

厳格化するアパートローン
厳格化するアパートローン

 

レオパレス問題

 

そもそもの発端はあるレオパレスオーナーが施工不良の確認をレオパレス本社に求めても全く取り合わなかったことからになります。

 

数年前から大きな問題になる可能性がある事を知りつつも目先の利益に走り、去年あたりだと広瀬すずさんを起用して大々的に毎日テレビCMをしておりました。今年はレオパレスのCMを見たことがないです。

 

テレビ東京のワールドビジネスサテライト等で取り上げられて株価が暴落して行政が動き、ようやく問題解決に乗り出したという状態です。

 

日経記事によると現在7,700人の入居者が早期に引っ越しを求められており、アパートローンの総額は2兆円に上るという事です。

 

レオパレスの物件において入居者を出して建築基準法に合致した建物にするリフォーム工事をするまでには莫大な費用も時間も掛かります。問題は退去させて工事をした後に同じように入居者が入ってくれるかです。もし、入居率が80%を下回るとオーナーにとっての損益分岐点を下回る様です。

 

その場合にはレオパレス物件に融資していたアパートローンが焦げ付くリスクが高まります。他に仕事があって収入がある方なら問題は無いのですが年金暮らしでアパート経営をされている方は非常に厳しい状況に立たされます。次に金融機関にしわ寄せが来るのです。

 

新宿区の老朽化したアパートの建て替え
新宿区の老朽化したアパートの建て替え

 

 

スルガ銀行問題

 

スルガ銀行問題は発覚から1年半が過ぎ、金融庁の処分が下りスルガ銀行の融資はほぼ完全にストップしました。金融庁の処分があと1か月程で解除となりますが、それでも以前と同じように融資がスムーズに出るかと言えば難しいでしょう。

 

また、スルガ銀行問題から他の金融機関へも調査の手が伸び、西京銀行でも不正融資が発覚しました。その為、現在金融機関全般のアパートローンの審査が非常に厳しく、融資のLTVも残存期間も総額も全て抑え気味になっております。以前であれば2,3億の融資は出ておりましたが、現在は相当な属性の方でないと2,3億の融資が出るのは難しくなっております。

 

尚、メディアでも出ましたが、最終的には西武信金等の信用金庫にも金融庁の調査が入ったという事です。

 

アパートローン返済予定表
アパートローン返済予定表

アパートローン

 

レオパレス問題が出る前から、スルガ銀行のスマートデイズをはじめとしたシャアハウス不正融資問題があり、金融庁はアパートローンに傾斜する地方銀行の監視を強めました。

 

そもそもアパートローンに積極的だったのは三井住友銀行等の都市銀行でして、それが10年程前でしたがフルローンで融資を出すという事で一気に広がりました。三井住友銀行は北海道の札幌の物件等にも最後は積極的に出しており、一時残高が多くなり過ぎてストップしたほどです。

 

それが、りそな銀行等の他の大手銀行にバトンタッチされ、次に千葉銀行等の地方銀行にバトンタッチされました。いずれの金融機関もそこそこのところでペースダウンして残高が増えすぎない様にしていたと思いますが、スルガ銀行だけはブレーキが効かずに野放図に伸び続けました。

 

スルガ銀行のアパートローンの停止期間が4月になると解除されますが、そこで一気に以前と同じペースで出るかと言えば難しくなっているのが現状です。

 

つなぎローン

 

また、アパートローンの前段階のつなぎローンをしている先にも調査が入りマネオというクラウドファンディングをする会社でも不正が発覚しました。本日3月8日の日経新聞ではクラウドファンディングを提供した投資家から訴えを受けているという記事が出ておりました。

 

ネット投資仲介を集団提訴の記事
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO42181270X00C19A3CR8000/

 

maneo不正発覚当時の記事
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32672970V00C18A7MM8000/

 

こちらは不動産会社や建築会社が老朽化した建物の入居者を立ち退かせて(権利調整)、壊して建築するまで等の短期的な資金や不動産の転売資金を提供していた先ですがそちらも融資を出すのが難しくなってきました。

 

小中規模のプロジェクトファイナンスも絞られてきたという事です。

 

アパート建築に必要なプロジェクトファイナンス
アパート建築に必要なプロジェクトファイナンス

 

今後の不動産投資における影響

 

アパートローンの動きと不動産投資の動きは正の相関関係がありまして、アパートローンがじゃぶじゃぶ出ると不動産投資が活発化し、不動産投資が活発化すると不動産価格が上昇します。

 

現在は全く逆の流れになっておりますので、不動産価格が下落するのは避けられません。それは私が半年くらい前に書いているコラムでも指摘しています。

https://www.minato-am.com/booklet/1

 

今後しばらくは売れる物件は早目に売却するというのが当社お勧めのプランです。ただ、自己資金比率を高めに安い物件を買うチャンスがこれから来ると思いますのでその時は買い出動しましょう。

複数の不動産資産運用法人による過剰融資

2019年3月2日付の朝日新聞デジタルによると一個人が複数法人を設立して、その物件購入で10億超の借入をしたが、新規案件をストップされて困っている方がいるそうです。信用調査の裏をかいた方法での物件購入な訳ですが、実際どんなものか概略をご説明します。(1法人1物件スキーム)

 

 

朝日新聞デジタルの記事はこちら
https://www.asahi.com/articles/DA3S13916120.html

不動産資産運用法人とは

 

資産運用法人として上場企業のオーナーなどが自社株を所有するのに利用していたスキームが不動産投資にも一般向けに流用されたものです。

 

以前は有限会社や株式会社が使われてましたが、最近では合同会社が使われております。

 

多くの場合、合同会社を設立してその会社が主体となって不動産投資やその他の資産運用を行う形です。この資産運用法人が1社で株主である個人は、それを利用して銀行から融資を受けて物件を買っている分には、通常の取引となり特段問題ありませんでした。

 

不動産投資
不動産投資

不動産資産運用法人による借入

 

それが今回どこを問題とされたかと言えば、同一個人が複数の資産運用法人を持って、個人の連帯保証をする形でそれぞれの資産運用法人で多額な借入をする際に、その人が関わっている他の資産運用法人を金融機関に状況を伝えなかったという点です。(1法人1物件スキーム)

 

各金融機関からすればAさんが「○○アセット合同会社」で話を持ち込んだ場合には、以前であればその人はその金融機関に一つの資産運用法人のみ所有してその運用の為の借入を依頼していると思ってました。

 

ただ、それもここ1年前後のスルガ銀行問題、TATERUの問題、レオパレスの問題等から変わってきています。

 

 

ローン返済予定表
ローン返済予定表

 

複数の資産運用法人利用による借入

 

資産運用法人が一社で金融機関も把握しやすかったのが4,5年前です。

 

ところが、このAさんが「△△アセット合同会社」や「××アセット合同会社」と複数の資産運用法人を持っており同様に他行から借入を行い、個人の連帯保証をしていたらどうでしょうか?

 

Aさんの個人の借入という点では信用調査会社のデータ上は残らずに、各々の資産運用法人の融資残高だけが記録に残るという点を活用(悪用?)した方法になります。金融機関としては少し前までは個人の資産運用法人が他にあるとは考えてもいなかったのです。

 

私は信用調査会社のデータがどの様の出るのか100%把握しているわけではありませんが、個人での借入の場合にはAさんという個人でどれだけ借り入れがあるかという事が名寄せ出来ると聞いております。

 

ただ、株主である各資産運用法人の連帯保証をしているという点が借入をしていると同次元で信用データに反映されていない様なのです。

 

ある意味、元金融機関出身者が融資の裏側まで熟知した悪知恵から始まったスキームとも言えます。

融資申し込み
融資申し込み

 

複数の資産運用法人利用による借入による問題

 

複数の資産運用法人を使っての不動産投資の問題点は、これから融資を行う金融機関としては個人の信用状況を把握出来ない事があります。また、不作為と言えども情報を提供しない個人は悪意を持って盲点をついてきているところが問題です。

 

借入が無いと思って融資をする銀行からすれば、借入と同じ意味を持つ連帯保証が他の資産運用法人に出されておる状態になります。

投資用不動産市場に及ぼす影響

 

とは言っても、投資用不動産市場にこの様な裏技というかスキームが塞がれた事による影響はあまり大きくないと思っております。そもそも、5社、10社と複数の資産運用法人を設立して不動産投資をしていた人はそれ程多くありません。

 

また、新聞記事では最近出たので最近の事象に思われますが、実はこの2年ほど前から私共や他の不動産会社も問題だと認識しておりました。

まとめ

 

今までこの様な悪いスキームをしてこなかった方にはチャンスが巡り易くなるかもしれません。スルガ銀行の問題もまともにやって来た方にはあまり問題ありませんでしたし、正常化の過程で出てきた膿と考えれば良いかと思います。

アメリカ不動産投資のキャピタルゲインをドル投資

私が付き合いのある某大手証券からの案内で東京グリーンボンド(外貨米ドル)が発行されるのを知りました。

 

期間5年のドル債ですが、2.91%の利回りで東京都が発行体(債券の発行会社)でリスクが抑えめなのに良さそうだと思いましたのでご紹介します。

 

そもそも私の場合はアメリカ不動産投資を2012年頃に行いましてドル円が80円前後でしたが、物件を既に売却し円金利が低いのでドルのまま保有しているという状況でございます。回さないと行けないドルがあるという状態です。

 

 

太陽光発電等もグリーン化に貢献
太陽光発電等もグリーン化に貢献

 

 

 

債券概要

売出期間

売出期間は2018年12月7日~17日になります。ボーナス時期を意識した売出期間になっているなという感じです。

発行体

発行体は東京都になります。日本で一番裕福な自治体ですね。

 

売出価格と申込単位

売出価格は100%で申込単位が1000米ドル単位になります。日本円で言えば11万前後で一単位投資できます。

利払日

毎年6月17日および12月17日の年2回です。これも丁度両方ともにボーナス時期と重なります。

償還日

元本が返ってくる償還日は2023年の12月15日になります。

購入対象者

購入対象者がユニークで東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県に在住または在勤・在学の個人および同エリア内に営業拠点のある法人・団体等となっています。

 

購入限度額

一団体あたり50万米ドルと債券発行としては小ロットに抑えてあります。

 

資金使途

資金使途が以下の項目に絞られております。主にグリーン化にプラスとなる事業への投資となっています。

 

1.都有施設・道路の証明のLED化

2.都有施設のZEB化推進(ネットゼロエネルギービル化)

3.公園の整備

4.東京島しょ海岸保全整備事業

 

 

アメリカ西海岸のサンセット
アメリカ西海岸のサンセット

市場環境

ドルの金利環境を考える必要がありますが、ドルの金利はアメリカの経済によって決まってきます。今後金利が上がるので上がった時に投資した方が良いのでこの様な投資は先延ばしにするのも一つの考えです。

 

ただ、現在アメリカのFRB(連邦準備銀行)は政策金利の利上げ数を今まで想定していたよりも少なくする方向に傾きつつあります。

 

直近のFRB議長のパウエル氏の証言で分かると思いますが、金利上昇はあるかもしれませんが、後少しの上昇しかないと市場は見始めております。その様な状況では期間5年のこの様な債券への投資もタイミングとしては悪くないのではと思います。

 

まとめ

発行総額がチラシには書かれておりませんので分かりませんが、それ程大きな額には思えません。恐らく100億行くかどうかなのかと思います。資金使途も東京のグリーン化だという事ですし、趣旨にも賛同しやすいことから小口の外貨投資としてはローリスクミドルリターンの案件ではと思います。

アパートマンションオーナーは遺言を書くべき!!

不動産投資は自分の代で始めるという場合と、親の代で行われていたのを引き継ぐ場合の二つのパターンがあります。私共が見ていると親世代が不動産投資を始めている場合に、多くの場合で相続でもめる事となります。

 

アパートマンションオーナーこそ遺言を書くべきなのです!!

 

自宅だけでも相続問題は争いになるといわれいますが、それが収益不動産も絡んでくると複雑を極めます。そんな中で不動産投資をされているアパートマンションオーナーにとって救いは様々な防止策があるという事です。その一つが遺言になります。

 

相続法改正の一環として2019年1月13日から遺言の方式緩和がなされますが、当社がサポートしているえがお相続相談室でこの日を「遺言(1)の意味(13)を考える日」として記念日登録しました。

 

遺言(ゆいごん、いごん)は今までは堅苦しく、難しく、費用の掛かるもので一般の人にはあまり関係ないと認識されていました。それが、この1月13日を境に一般の人に近い存在になっていくと思われます。

 

相続対策で建てたマンション
相続対策で建てたマンションでも遺言等の相続対策は必要

 

 

 

 

相続法改正の施行スケジュール

 

相続法改正(民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律)の施行期日は,以下のとおりです。

 

(1)  自筆証書遺言の方式を緩和する方策

2019年1月13日

 

(2)  原則的な施行期日

2019年7月 1日

 

(3)  配偶者居住権及び配偶者短期居住権の新設等

2020年4月 1日

 

残される母親が安心して暮らすための手続のすべて
残される母親が安心して暮らすための手続のすべては相続対策も満載

 

 

自筆証書遺言の方式緩和とは

 

自筆証書遺言の方式緩和のポイントは今まで、自筆証書遺言は全部自筆で書かなければなりませんでしたが、それを一部財産目録等に限ってパソコンでの作成やコピーなども可能となりました。(記名押印等の要件がありますが)

 

不動産投資をされている方の場合には物件の数も多く、土地が何筆にも分かれている場合もあり財産目録の作成に手間取り、中には間違いが多く発生しておりました。

 

折角作成した遺言書も内容が間違っていては問題です。1月13日以降は費用のほとんどかからない自筆証書遺言を作成して将来に備えたいという方が増加するのではと思われます。

 

 

自筆証書遺言について詳しくはこちらをご確認ください。
http://u0u0.net/NXCc

サブリース契約トラブルを回避するには?

スルガ銀行が融資したシェアハウス大手のスマートデイズが破綻して多くの投資家が被害を被っているニュースを皆さん聞かれていると思います。

その他にもスルガ銀行やの他地銀の取引先の他のサブリース会社でも懸念が高まっております。

 

30年一括契約のサブリースに関して、国は問題の洗い出し等を行っております。

 

国土交通省からは「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!~トラブルの防止に向けて消費者庁と連携~」というプレスリリースが出ております。

 

http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo16_hh_000166.html

 

 

サブリースでのマンション投資
サブリースでのマンション投資

 

 

サブリース契約とは

サブリース契約とはリース契約(賃貸借契約)を家主が直接借主と結ぶのではなく、管理会社が各借主とリース契約をしてその契約を一括して家主とする契約である。マスターサブリース契約というのが多い。

 

サブリース契約のメリット

 

サブリース契約のメリットは家主にとっては各借主と契約しないことによる様々なメリットが存在します。それを以下に箇条書きします。

 

①家主が各借主と直接交渉契約をしなくて良い。契約時の事務手間が大幅に削減できる

②家主が家賃の収受、滞納管理、滞納者への督促等を行わなくて良い

③家主は入居者の入居状況に関わらず定額の賃料を管理会社から受け取ることができる。

④家主が金融機関から借り入れをする際に管理会社が安定した会社である場合には融資を受けることが容易となる。

⑤管理費、小修繕費、募集にあたっての広告宣伝費等のコストがサブリース契約に含まれており家主の負担が見かけ上ない。

⑥物件の管理も入居者の管理も全てを任せられ、管理会社が機能している時は楽である。

 

サブリース契約のデメリット

 

サブリース契約のデメリットは多くの場合表面化しておりませんが様々なデメリットが存在します。それを以下に箇条書きします。

 

私共が管理を引き継いだ物件等で以下の様な問題が多数存在しておりました。

 

①家主が契約する管理会社の信用状況悪化のリスクを負う

②家主が契約しているサブリース契約が家主に不利な状態に改悪交渉を受ける可能性がある。

③家主が金融機関から借り入れをする際にサブリース会社の信用力が低いことが理由で融資が通らない場合がある

④家主が大規模な修繕は行わなければならないがそう認識していない場合がある。

⑤家主が不当に不利な解約条件に従わなければならない場合がある。高額な解約費の請求だったり事前解約通知の要請がある。

サブリース契約前調査
サブリース契約前調査は物件調査、サブリース契約調査、サブリース会社の調査まで

 

 

 

サブリース契約の注意点

 

サブリース契約の注意点としては上記のデメリットの所と関係します。サブリース契約のみならず、アパートマンション等の建築契約とも連動しておりますが、以下の点を注意すべきと思います。

サブリース契約の賃料変更リスク

 

サブリース会社は長期の契約であたかも同じだけの賃料が非常に長期にわたって保証されているかのような説明をしますが、実際には家賃の見直し条項が必ず入っております。その条項を確認して納得がいく条件かご確認ください。

 

サブリース契約の解約リスク

 

サブリース会社が信用力の高い会社でサブリース期間何の問題も無く存続できるのであれば良いのですが、実際にはサブリース会社が破綻するケースは意外と多くあります。

 

サブリース会社が破綻した場合にはサブリース契約が解約され、家主は途方にくれます。

サブリース契約外の出費増加リスク

 

サブリース契約は建物を建てた新築時に行うのが多いわけですが、建物が古くなって10年、20年と経過してくるとサブリース契約以外の出費が増加してきます。

 

サブリース契約と共にマンションの請負契約をする業者はサブリース契約以外の費用が掛かる事をあまり説明しておりません。

 

事前にサブリースでカバーされない出費がどの程度あるかを聞くようにしましょう。

 

また、実は新築時ほど家主にとってはサブリース契約が必要無いのです。サブリース契約等なくても賃借人は新築物件であれば入居してきます。

 

本来は、アパートマンション建築請負会社はサブリース契約と通常の管理契約の両方を提示すべきだと当社は思います。

 

 サブリース契約外の大規模修繕
サブリース契約外の大規模修繕

 

 

サブリース契約で多いトラブル事例

 

サブリース契約勧誘

 

・不動産会社や建築会社がしつこく営業をしてくる

 

サブリース契約家賃減額

 

・十分が説明がないままに家賃保証額を下げられる。
・15年前に建てた賃貸アパートの賃料をサブリース会社が下げると言っているが、ローンの返済が困難になる。

 

サブリース契約事業者対応の相談

 

・サブリース会社と契約を締結してローンが実行されたがその後その事業者と連絡が取れなくなった。

 

サブリース会社の破綻の前兆

 

皆様の参考にして頂きたいのですが、サブリース会社の破綻には前兆があります。まず、家賃の支払いが遅れます。当初は数日程度から、徐々にその遅れが長引き一か月遅れなどになってきます。

 

また、その後は何度請求しても全く払ってこなくなります。ところが、その時には借主からの家賃収入は管理会社であるサブリース会社に毎月入金されております。この期間をサブリース会社はなるべく長引かせ、その後破綻処理に向かうのが通常です。

 

これは計画倒産と言っても良いですが、事業が立ち行かないのが見えてきて少しでも資金を確保したいという経営陣の動きになります。

 

ちなみに、過去あったケースですが、サブリース会社の破綻の前兆を事前に聞いていたみなとアセットマネジメント株式会社では、1か月程度振り込みが遅れた段階で弁護士にも相談の上サブリース契約の解除と振込先の変更通知等を送るなどの対処をしまして傷口を小さくしました。

 

まとめ

 

サブリース契約には良い面も悪い面もありますが、売り手側の業者は良い面しか伝えないのが常です。良い面しか伝えない業者を避ける事をそもそも排除して考える事をお勧めします。

 

また、独自の調査を行う事をお勧めします。当社などでは、帝国データバンク等の調査会社の情報を調べ、ネット等での調査も行って、契約書も顧問弁護士にチェックしてもらってその契約のリスク等をお伝えしております。

 

皆様もサブリースで物件を建てるという前段階では是非、背面調査と契約書の専門家によるチェックだけは行ってください。

フルローンでの物件購入は時代遅れか?

私が不動産会社を起ち上げて初期2005年頃、リーマンショック前の時期にはフルローンでの物件購入がもてはやされました。1998年にあった日本の金融危機を機会に金融緩和が進んだのが要因です。

 

その後、フルローンでの融資をする金融機関の入れ替わりが次々と生まれ、この2年程はどこも最低1割程度の自己資金を入れてくださいという事になってきております。

 

そんな中でフルローンに関してお伝えします。

 

 

三井住友のローン返済予定表
三井住友のローン返済予定表

 

 

フルローンとは

フルローンとは不動産の価格に対してその全額若しくは、その諸費用も入れた全額を借り入れることを言います。

 

フルローンの歴史

フルローンという言葉のスタートは通販大家さんという不動産会社の金森さんが書いた書籍や彼のテレビ番組出演の頃になります。年収300万程の女性が億単位の不動産を購入して不動産投資をするという話です。

 

その当時、まだ、キャッシュフローの回る物件であれば個人の属性ではなく、物件の属性にローンを出すというケースが多くありました。

 

その為、フリーターから不動産投資をして数億の借り入れを作って、レバレッジを効かせて次々と不動産投資をして行くというストーリーが成り立ちました。

 

都内から始まり、都内が駄目になったら首都圏近郊都市、そちらも物件が減少したら最後は地方の大都市へと移動していきました。最後に残った聖地が札幌だったと思います。

 

(その当時は三井住友銀行等が積極的でした。ただ、三井住友銀行も残高が増えすぎたのかLTVを上げ、他のりそな銀行や千葉銀行が融資を強化して行きました。)

 

その後、多くの不動産会社がフルローンでの物件購入を投資家に勧めてその言葉自体が1人歩きし始めました。

 

フルローンとオーバーローンとの違い

フルローンが物件価格の全額(時に諸経費を含む)をカバーするのに対して、オーバーローンは物件価格やその諸経費をもカーバーし更に追加にリフォームしたりする余裕のある資金状態をもたらします。

 

オーバーローンとなると相当物件価格が安かったり、属性が良い場合でないと出ませんでした。ただ、今回のスルガ銀行の問題の様に不正をしてローンを引き出していたケースもあったようです。

 

フルローン物件は存在するか?

 

それでは、「今はフルローン物件は存在するのか?」と聞かれたら。「ほぼない。」というのが回答です。100%ないと断言できないのが、時に非公開でフルローンが可能な状態で物件が回ってくることがあります。(若しくは提供できます。)

 

また、金融機関側のニーズで融資残高を伸ばしたい、支店を開設するので融資を伸ばしたい等の状況で稀に実現が可能となります。

 

ただ、最近では流通している中古物件に対してというよりも、新築の一棟マンションや一棟アパートに対して融資をするケースの方が多いでしょう。それも、もともと土地を持っていてそこに建物を建てるという場合は比較的容易にフルローンとなります。

 

ところが、一般的に流通している新築物件を一棟購入となるとフルローンとするのは難しいのが現状です。なぜなら、全般的に不動産価格が高すぎるというのが原因です。(親の代から持っている土地に、建物だけの融資を引くのと、自分達が全く関係ない土地建物を購入するのは異なります。)

 

目黒区柿の木坂のマンション
目黒区柿の木坂のマンション

 

 

フルローン等の評価(積算法)

 

保守的な金融機関が使っている物件の評価方法ですが、今でも一定の存在感を持っています。積算法では土地と建物の価値に比してローン予定額が多いか少ないかを比較します。

 

通常、積算法では物件価格が辛めに出ますので評価はローン予定額を下回ります。ただ、稀に若干外れた地方の物件等の場合に積算が多めに出てしまうケースがあります。というのが土地が広い所に駐車場も多く、その広い土地が見かけ上の価値を高めます。

 

一世帯辺り一台若しくは二台の車が置ける様な3,4階建てのアパートやマンションがそんな物件です。

 

そういう物件は確かに積算は出るのですが、駅から遠かったり利便性が悪いことが多く、空室率が高いケースが多いのが現実です。その為、積算は出るが資金繰りが厳しくなるだろうと判断される事が多くなります。

 

フルローンを出すような金融機関でこの評価法を使っているのは物件単独でというよりは、個人の信用力を担保に上乗せして評価する様な方法を取るケースでないと難しいと思います。

 

フルローン等の評価(収益還元法)

収益還元法はその反対に、進歩的というか先進的な金融機関が取り入れる不動産融資の評価法です。多くの場合フルローンを議論する場合にはことらの評価法を取り入れている金融機関になります。

 

収益還元法の評価の場合にはキャッシュフローと将来の想定売却額の2つが大きなファクターとなります。想定売却額というのは実際には5年後なら5年後の価格なのであくまでも仮の数字になります。

 

一方、キャッシュフローに関しては少なくとも今現在賃貸中であれば今の家賃金額を基に計算するケースが殆どです。その為、より現実的にキャッシュフローが見えます。ただ、今から将来に向かっての前提をどう取るかでキャッシュフローが全く変わってしまいます。

 

今回の一連のシェアハウス投資への融資はこのキャッシュフローの前提等が大甘だったという事の様です。その為、現在サブリース会社やサブリースへのチェックが相当厳しくなっております。

 

フルローンを可能にするには

フルローンを可能にするには、ご自身や家族が既に所有している土地の上に建物を建てるという場合を除いては相当難易度があがっております。ただ、金融資産が5億以上等の富裕層等の場合には若干異なる扱いをしております。

 

金融機関側のタイミングと物件と人がマッチすればごく稀にフルローンが可能となります。

 

ただ、一般の方でも既に不動産投資をされている方の場合、借換とセットにするとか、担保余剰等があって別担保の提供が出来る状態にすればフルローンも可能にする事も出来る場合があります。

 

まとめ

 

関心の高いフルローンでの物件購入ではありますが、今の市場ではフルローンでの物件購入にこだわるのは得策ではないと思います。フルローンであるか否かよりも良い不動産投資となるか否かがが重要です。

 

稀に安い時期に購入されたお客様の売却などでフルローンに近い状態で物件を購入出来る場合もありますが、その様なチャンスを得るためにはローン付けに詳しい不動産会社の担当と適度な関係を持たれる事をお勧めします。