フルローン物件にこだわるなら No.i2-001
今年2007年を一年を通してフルローン物件の購入のニーズは結構ありましたが、
中々厳しい年だったかもしれません。ただ、来年に向けて是非とも一棟もの
投資用マンションを購入したい方は不動産市況等以下の傾向をご理解ください。
①フルローンになる一棟物の1億円以下の物件というのは首都圏では探すのが不可能な状況である。
また、銀行も評価がかなり辛くなって来ている。
②フルローンになる物件を購入する場合に買主(借主)の属性が今まで以上に重要になる。
③フルローンやオーバーローン物件を購入するには不動産業者との二人三脚が今まで以上求められる。
④フルローン物件を購入するにあたって自己資金の機動性が今まで以上に重要になる。
⑤フルローン物件を購入するにあたり銀行が今まで以上残債の額を気にするようになってきている。
①に関してですが、現在の市場では1億円以下と言う、
現金で購入される層の結構多い価格の物件に関しては特に物件の動きが早く、
また、優良な物件は機動性の高い現金の買手のところに売られる場合が多い。
よって特に1億円以下の一棟物のマンションの価値が割高になっている。
つまり、1億円以下の物件は銀行ローンでフルローンを組むのに今の市場環境では向いていない。
一方1億円~3億円前後の物件はむしろ現金での買手が極めて限られるので
比較的ローンの承認を待てる時間的猶予がある場合が多い。
よってこれらの物件の中には粘り強い価格交渉やローン審査を経て購入可能な物件が存在する。
②に関してですが、過去にも書いたのですがより物件購入額に対して
借入の比率の高い売買に関しては本人の年収と手持ち資産の残高がポイントとなる。
一般的に投資用不動産に対しての借入上限は年収の10倍ぐらいが一応の目安であると言われている。
その場合に今まで買えていた年収700万前後の層の購入が
今後はかなり難しくなると思われる。
それは①でも指摘した様に1億円以下の投資用物件で
あまり良い物件が多くないという事がある。
銀行もその様な状況を理解しまた、サブプライムローンの余波や教訓からか
年収の多くない層への融資を絞ってきているからである。
(一部銀行では1000万以下の年収の方の投資用不動産購入や
区分マンション一戸の売買は本店承認が必要となるそうです。
区分マンション1戸を買うのは銀行でもそれだけハイリスク、ロー担保融資と受け止められている。)
ただ、自己資金が豊富な場合は別の話となります。
③に関しては、言わずもがなで年収や資産に応じた物件情報や調査が重要になるからです。
不動産会社に年収や資産や負債を隠して都合の良い物件情報はなかなか得られない事は明白であります。
年収が少なくても誠実に情報開示し妥協すべきは妥協するという買い方をされている方などは
同じ時期に来られた年収が3倍のMBA取得者よりも
多く資産を増やすことに成功されている例もあります。
我々も毎日10時間近く投資用不動産の事を考え
情報の入手や調査や物件価格交渉を行っています。
何年もそれを継続して行っている事で掴める情報はあります。
そういった情報が買う人の身の丈にピッタリと合っているどうかが重要です。
いっくら良い物件でも今の身の丈に合わない物件を幾ら検討しても
買う人にとっても仲介する不動産会社にとっても共にあまり生産的ではありません。
また、物件を売る方も買手のしっかりとしたピクチャーが見れる業者を選ぶ傾向があります。
いわば私たちはお客様のプレゼンテーターなのです。
「お客様」の良い点、確実性、誠実さ等を売主に伝えなければなりません。
例えばこんな感じです。
「この方は上場企業A社の役員で年収は1500万以上で自宅は世田谷区にあり残債はありません。
現金等は2000万あるが出来れば現金の持ちだしを少なく購入したいので銀行から目一杯借りる予定です。
退職を5,6年先に控えているのでその際に退職金が3000万程出る事になっているので、
それを借入銀行にも報告してます。
概ね良好な感触です。株式などの有価証券も500万前後持っています。
お子様は皆独立して現在は奥様と二人で悠々自適な生活を送られています。」
等と話をした場合に売る方も「それは有望そうですねしばらく待ちましょう。」
という事になります。
一方
「買付をもらいました。指値でローン条項付きですけど検討してください。」と言った場合、
当然「どんな方なんですか?」と売主側は聞くでしょう。
「ちょっと分からないですけどお金はある方の様でしてそれでもローンで買いたいそうです。」
と来た場合に「ちょっと見させてもらいます。」と買付を受け取るだけで何の進展もありません。
売主は買主の状態がイメージ出来ないと真剣になれないのです。
よってそういった人には良い返事や良い交渉と言うのは成り立ちません。
どんな物件でもそうですが、特に売り手を待たせる場合の多い事業用ローンを
フルに借りるフルローンやオーバーローンの場合には購入への道が一向に近くなりません。
④フルローン物件を購入するにあたって自己資金は頭金の一部と諸経費として最終的には投入されます。
ローンの目処が立たないとローン条項付きで物件売買の契約を締結する事は売主が躊躇するので出来ません。
ローン条項付きの契約といってもローン条項に掛からない様にローンを固めて契約に入るというのが
セオリーとなっています。
(契約作業が全くの無駄な事務作業になりますので。)
そんな中金額の大きいフルローンの物件を購入する場合例え5%の手付けといっても1000万近くの金額になります。
1000万近くの資金を円預金で何の運用もせず置いておくという事は稀でしょうが、
契約締結と同時に手付けを打たなければ物件を他者に回されてしまうのがフルローン不動産の定めです。
よって、高レバレッジの信用取引やフォレックス運用や
あまり小口に分けた運用は近く不動産投資をしたいのであればお勧めしません。
いざフルローンで買いたい買える物件が出たという時に解約するのに手間が掛かります。
また海外の投資信託等の場合には解約の意思表示から資金化まで半月以上掛かる場合もあります。
機動的に契約に入れる為、めい一杯自己資金を
外貨商品や高いボラティリティの金融商品に投入するのは避けましょう。
むしろ、円の普通預金や期間の短い定期預金のロールオーバーするようなタイプの物に
資金を集中しておきましょう。
資産運用のメインを投資用不動産に据えた投資家の方は臨戦態勢を整えておきましょう。
⑤フルローン等の物件購入価格に対してローンの比率の高い融資に対して、
銀行は非効率な資金調達や担保価値の低い他の物件での運用を嫌います。
その例が金利の高いノンバンクなどから借りて新築のワンルームを購入するという投資行動です。
そもそも一戸の資産価値自体がそれ程高くなく、新築プレミアムがたっぷりと入った
割高なワンルームの購入それ自体が銀行の個人信用情報審査で大きなマイナス要因となります。
また、そういった物件の購入にあたって金利の高いノンバンクや
他行での借入も余分な借入残高として評価されてしまいます。
土地付きの物件の所有に比べて区分所有物件は銀行評価上担保価値がどうしても出てきません。
担保価値が出ないという事は、債務>担保価値という状態を意味しています。
物件の担保評価に比べて担保価値が低くなるとせっかくお持ちの現預金や
有価証券等の資産の残高をマイナスする様な作用となります。
不動産投資の手始めとして始めたワンルームマンション投資が
選択肢を少なくするマイナスの要素となる皮肉な結果となります。
中途半端な投資不動産ならむしろ何も持っていない
まっさらな方のほうが融資が通り易いのが現実です。
これは住宅ローンの残高でも該当します。
快適で豪華な自宅を住宅ローンを組んで買った直後は投資用不動産をフルローンで
購入するのは余程年収の高い方以外はかなり厳しいのが現実です。
2008年一棟物投資用マンションをフルローンで購入するには
以上の様な事を念頭に置いておきましょう!!
来年はサブプライム問題や景気がひとまずピークアウトした事により今
年よりも良い物件が出易いと思います。
借入金利のまだ低い来年は年金代替資産を作る非常に大きなチャンスの年です。良いお年を。
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